お薬の話 – パニック障害,うつ,不安障害

お薬の話 – はじめに

お薬(薬物療法)は、向精神薬と呼ばれるものを服用します。短期的には、非常に有効と私は思っています。
胃が悪くなったり、食欲不振等が出る場合は、 胃腸の薬を。睡眠不足の方には、睡眠薬・等が処方される事になります。
現在では、副作用が少ない、効果の良い薬がたくさん出ています。安心して服用することが出来るようになりました。
向精神薬の服用は、パニック障害の治療に、短期的に非常に有効です。精神科、心療内科専門医の指示通り服用してください。

昨今、ネット等で向精神薬は、症状が改善される一方で、副作用も報告されています。
しかし、向精神薬は、薬によって違いはありますが、離脱可能なものです。カウンセリングを組み合わせて、うまく自分の感情と向き合いながら治療を進める事で、寛解(症状が治まりおだやかになる)できます。

患者さんの周囲の方へ

1:患者さん本人へ

結論から言うと「治ります!!時間はかかるけど治ります!!大丈夫!!」。
「向精神薬を処方されるのは…」、私もそう思いましたが、短期的に非常に有効です。症状が和らぎます。
心の風邪は、真っ赤なウソ。病気です。でも、日にち薬ですのでゆっくりとですが、寛解できます。大丈夫です。

2:ご家族や周囲の方へ

支えとして安心できる環境を手伝ってあげて下さい。
「向精神薬」は、多少なりとも不安要素(副作用)があります。しかし、医師と相談して服用するには問題ありません。
また、薬の依存性についても通院を重ね、症状が出にくくなれば、徐々に減薬するので問題ありません。

服用しない、服用をやめる = 治療が遅れる、症状悪化 = 服薬の遅れから慢性化、薬物依存

パニック障害,うつ病,不安障害になった患者本人が通院の際、一緒に付き添い、納得がいかない事も、専門医師からいろいろ聞いてください。
必ず主治医は、説明責任を果たし解決してくれます。

3:職場関係者の方、友人の方へ

積極的に、有給や傷病手当等の検討をお願いできないでしょうか。
症状が軽度で出勤可能であれば、勤務時間の変更や短縮など、柔軟に対応していただけると、勤務しやすくなると思います。
また、友人の方々には、数日に一回程度で充分です。電話でも、メール、LINE、でも短時間でもやり取りする事で、患者として社会と繋がっている感覚を貰えます。連絡をとってあげていただけませんか。

お薬の話 – 処方箋について

1:主治医の処方を守り必ず服用!

パニック障害,うつ病,不安障害は、1ヶ月単位、1年単位になります。時間はかかりますが、最短期間で治す為にも、処方されたお薬は、必ず服用!!
「 向精神薬は不安なので… 」と、自己判断での服薬量調節、中止をすることは、逆に不安感が出現する等、影響が出てきます。

向精神薬の処方量ですが、パニック障害,うつ病,不安障害のお薬は、症状にもよりますが、2から5種類くらいです。(私の聞き取り)
その他、頭痛薬、胃薬、等が処方されます。
「治療の為に短期間(1年程度以内)で服用し改善を図る!」という事を忘れないでください。

2:主治医と緊急連絡を取れる体制つくり

常にかかりつけ病院への連絡がつくようにしておきましょう。また、メールアドレスも知っておくと良いでしょう。

3:メモの重要性

何か違和感を感じた時は、メモを取り、主治医の指示を仰ぎます。(めまい感、耳鳴り、不眠、中途覚醒等)
いつ、どんな状況で、どんな感じになった等を書いておくと、診察時、主治医への連絡忘れ防止に繋がります。

お薬の話 – 薬の良い作用、悪い作用について

向精神薬は、良い効果、改善が見られますが、それと同時に副作用も出現します。例えば、眠気・ふらつき・等は必ず出ます。
処方箋にも記載はありますが、車の運転や機械での作業など危険を伴う事は、自粛すべきかもしれません。
副作用?副作用かもしれない、逆に不安感が増す場合には、すぐに主治医の判断を仰ぎましょう。
薬の効き目は人それぞれという事もあり、その方に合った薬、薬の量を調整していき経過を見ることも重要です。
また、花粉症などのアレルギーをお持ちの方は、飲み合わせによって思わぬ副作用が出る場合があります。
必ず「お薬手帳」を常に持ち歩くようにしましょう。
パニック障害,うつ病,不安障害等精神疾患は、お酒好きには、きつい病気です。アルコールが精神疾患に及ぼす影響は、正直大きく、長期化してしまうリスクがあります。それは私も身をもって体験しています。できれば禁酒、ちょっとだけって思われる方は、週末に缶ビール1本くらいにしておいた方が良いでしょう。

お薬の話 – 余裕が出ればお薬の知識も身に付けておきましょう。

事実として、私は向精神薬には助けられました。でも、服用は短期的が望ましい事も解っています(1年から2年程度)。
知識として向精神薬の正しい情報をもっておくと、うまくお薬と付き合う事が出来ます。
ネットメディアでの情報には、非常に偏りがあると感じます。また、本でも過激な記述が目立つものもあるのは事実です。
私は、多くのメディア、本を読んで、自分なりの知識をつけています。幅広く読む事で、柔軟な知識を培う事ができます。
向精神薬にたいして患者として平均的な、バランスの取れた考え方で、正しく服用、正しく恐れ、早く寛解できるように治していきましょう。

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