【アシュトンマニュアル】 ベンゾジアゼピン系向精神薬離脱マニュアルとは?

アシュトンマニュアル ベンゾジアゼピン系向精神薬離脱マニュアルとは?

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こんにちは。
向精神薬を服用されている方には、いがいと知られていない「アシュトンマニュアル」。肯定的、批判的意見がさまざまなこのマニュアルとは?
「アシュトンマニュアル」とは、依存性の強い「ベンゾジアゼピン系」向精神薬を断薬するためにイギリス(英国)の精神科医ヘザー・アシュトン教授がまとめた、向精神薬離脱マニュアルです。
そもそも「アシュトンマニュアル」何か。なぜ必要なのか。見ていきます

目次

  • 「アシュトンマニュアル」とは?
  • 「アシュトンマニュアル」が指摘する「ベンゾジアゼピン」の問題点!
  • 「アシュトンマニュアル」の批判
  • 「アシュトンマニュアル」に近い減薬断薬方法を
  • 私の減薬

■「アシュトンマニュアル」とは?

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向精神薬には「ベンゾジアゼピン」という化学物質が入っているものがあります。患者の多くは「ベンゾジアゼピン系」の向精神薬を処方されているとおもいますが、お薬手帳には注意点しか書かれていないし、主治医からもおそらく説明はない。なので患者は、何がいけないのか気がつかないでしょう。
しかし、この「ベンゾジアゼピン」向精神薬には深刻な副作用がたくさん報告されています。

「アシュトンマニュアル」が指摘する「ベンゾジアゼピン」の問題点!

■「アシュトンマニュアル」が指摘する「ベンゾジアゼピン」の問題点!image

「シナプス」=脳内にはりめぐらされた神経細胞のつなぎめ
「GABA」=人に備わっている神経伝達物質、不安や緊張をやわらげる(無害)
「ベンゾジアゼピン」=GABAと同じ性質の化学物質(有害)

・「ベンゾジアゼピン」の効果
「ベンゾジアゼピン」という化学物質は、脳内細胞で作用します。脳内には、興奮や不安、緊張を伝える神経細胞があり、神経細胞のつなぎめ「シナプス」に情報をおくります。その時「GABA」といっしょに「ベンゾジアゼピン」も作用して、興奮や不安、緊張を急激にしずめる役割をしています。

・「ベンゾジアゼピン」のここが問題点
しかし、長く「ベンゾジアゼピン」を服用する事で「GABA」の量が減ってきます。それは、「ベンゾジアゼピン」があるため、体が同じ働きをする「GABA」を「必要ない」とカン違いして減らしてしまいます。
次に大きな興奮や不安、緊張がきたときに、対応できなくなり、より多くの「ベンゾジアゼピン」を必要としていきます。この「薬の耐性」ができて効かなくなることこそ、大きな問題点なのです。

その他、シンプルな考え方として、化学物質を体内に取り込むことは、さまざまな副作用がかならず起きるという事。できれば早く止めてしまいたいですね。

「アシュトンマニュアル」の批判点■「アシュトンマニュアル」の批判点

「アシュトンマニュアル」の批判image

「アシュトンマニュアル」は「ベンゾジアゼピン」向精神薬の断薬方法の権威といわれています。マニュアルの批判点をみていきます。

・「ベンゾジアゼピン」の「ジアゼパム」は、断薬しにくい報告例がある。
・「ジアゼパム」依存になる事が報告されている。
・「ジアゼパム」変更時、他の精神疾患になるリスクも報告されている。

体に個体差があるように、症状にも個体差があります。同じ減薬、断薬方法をする事は、危険をともなうでしょう。どれも、批判にそうとうする重大な事がわかります。

「アシュトンマニュアル」に近い減薬、断薬方法を

「アシュトンマニュアル」に近い減薬、断薬方法をimage

早歩きで「アシュトンマニュアル」を見てきました。今のところ、向精神薬を減薬、断薬するのに「アシュトンマニュアル」以外の大きなマニュアルは存在しないようです。そういう意味では、賞賛に値するマニュアルだとおもいます。

しかし、批判点を見ていくとリスクもあります。そのうえで減薬、断薬に取組むためには、今のお薬を使い、すこしづつ量を減らす方法が良いと考えます。また、患者本人の強い意思と主治医の協力が不可欠でしょう。

もし、心身が安定し、減薬、断薬をできそうなら、主治医と協力して行うことをお願いします。

私の減薬

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私は、2018年に不安障害となり、2019年12月より主治医と相談の上、減薬を開始しています。
減薬方法は「アシュトンマニュアル」に似た方法で、すこしづつ量を減らすというもの。半年かけて以下の通りに減薬しています。
12月までの服用

朝:ソラナックス0.4mg×1錠、デパス0.5mg×1錠
昼:ソラナックス0.4mg×1錠、デパス0.5mg×1錠
晩:ソラナックス0.4mg×1錠、デパス0.5mg×1錠
  サインバルタカプセル20mg×1カプセル、パキシル10mg×2錠
寝る前:ソラナックス0.4mg×1錠、デパス0.5mg×1錠
(その他、頓服でデパス最大3錠服用)

2020年(令和2年)7月6日現在
朝:ソラナックス0.4mg×半錠
昼:ソラナックス0.4mg×半錠
晩:ソラナックス0.4mg×半錠
  パキシル10mg×1錠とパキシル5mg×1錠を1日おきに交互に服用
寝る前:ソラナックス0.4mg×半錠

残念ながら、完成されたマニュアルがない事、向精神薬治療で終わりがない事は、非常に残念です。

しかし、心身共にバランスがとれてきた時点で、減薬、断薬に取組むことで、依存から離脱し、正しい認知転換をおこなう事で、精神疾患から離れることができます。また、実際に克服された方もいらっしゃいます。

私は、これからも不安障害と決別できることを強く意識しながら、減薬に取り組んでいきます。

参考資料

読んでやめる精神の薬/浜六郎
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薬の9割はやめられる
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